「自分はこんな人間だからこれは無理。」
「なんか特にやりたいことがない。」
「興味が湧かない。」
本当ですか?まだ自分のことを十分に知らないだけかもしれません。
自分のことは自分が一番良く知っていると思う人はたくさんいるかもしれませんが、間違いなことが多いです。
まだまだ知らない自分、眠っている可能性が誰にでもあります。
今回は、新しい自分と出会い、可能性を拡げる方法について説明していきます。
出会ったことのない自分とは
まずは知らない自分、出会ったことのない自分とはどういうことなのかを「ジョハリの窓」という概念で説明していきます(下図)。
これは、アメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが公表したものです。
ジョハリの窓は4つの窓に分かれています。
- 開放の窓:自分も他人も知っている。オープンな部分
- 秘密の窓:自分は知っているけど、他人には秘密にしている部分
- 盲点の窓:他人は知っているけど、自分は知らない部分
- 未知の窓:自分も他人も知らない部分
このように、自分は知っていると思っていても、盲点や未知の窓の自分には出会うことができていないのです。
他人から見た自分を全て知ることは不可能ですし、未知の部分なんて全てをわかり得ようがありません。
その分誰にでも、知らない自分・新しい可能性があるんです。
では、どのようにしたら知らない自分・新しい可能性に出会うことができるのか説明していきます。
盲点だった自分との出会い方
まずは盲点の窓の自分との出会い方です。この部分を知るには、他人から教えてもらう(フィードバック)ことで知ることができます。
そんなの当たり前じゃんと思うかもしれません。
しかし、このフィードバックは受け止め方がとても重要なんです。
褒め言葉を受け止める
日本には謙遜の文化があります。そのため、「気が利くね」「優しいね」などの褒め言葉に対して、「そんなことないです」と謙遜してしまうこともあるかと思います。
しかし、そこは「ありがとう」とか、上級者は「そうなんですよね(笑)」などと素直に受け止めてください。
褒められたことは相手のあなたに対する気持ちです。あくまでも相手の気持ちです。
相手の気持ちを謙遜で否定せず、素直に受け止めましょう。
素直に受け止めるからこそ、自分はこういう良いところがあるんだと気づきます。これが新しい自分との出会いになります。
褒め言葉の謙遜は、新しい良い自分を謙遜することだと思ってください。
また余談ですが、時々過度に否定する人がいます。
もしかしたら、「もっと褒めて、もっと言って、もっとかまって」と思っていませんか?
これは本当にやめたほうがいいです。
正直なところ、ぼくは面倒くさいなと思ってしまいます・・・すいません・・・
素直に笑顔でありがとうと言われたら、褒めた方もうれしくなります。また良いところを見つけたら、伝えたいなという気持ちになります。
こういう良いサイクルができるといいですね。
耳の痛い言葉を受け止める
褒め言葉を聞くことは比較的簡単だと思います。しかし、耳の痛い言葉(説教、注意、指摘etc)は難しいですよね。言われたときムッとすることもありますよね。
でも難しいからこそ、新しい自分との出会いの可能性は高くなります。この困難を乗り越えてください。
またよく考えてください。逆に指摘する立場になったとき、言いづらくないですか?
仲の良い友達に、「ここは直した方が良い」って言うのは、少し関係が悪くなりそうで、怖くないですか?
こういうことを言ってくれるのは、本当に相手のことを思っていないと言えないと思います。愛がこもった言葉だと思います。言われたときはムッとするかもしれません。目をそむけたくなるかもしれません。しかしここで踏ん張って、愛がこもったラブレターだと思って、感謝しましょう。
また、そういうことを言ってくれる人に出会うことができたら、大切にしてください。
そして、自分も周りの人にラブレターを送れるようになってください。
そしたら、ラブレターが返ってくると思います。とても良い信頼関係ができて、ラブレターを送り合えるような関係になったら、とても素敵なことですよね。
未知な自分との出会い方
次は未知の窓の自分との出会い方です。
これには2つあります。自己開示と新しい出会いです。
自分をさらけだす(自己開示)
自分の言っていないことや気持ちを素直に伝えることを自己開示といい、これが非常に重要です。
自己開示すると信頼関係を築きやすくなります。
秘密を打ち明けられたりすると、こんなことを言ってくれた!と信頼感を覚えますよね。
下図のように自己開示すると、秘密が少なくなるため、横の線が下がります。
さらに、自己開示したことにより、自己開示したことなどに対して周囲の人からフィードバックをもらうことができます。
これが未知の自分との出会いです。
盲点の窓、未知の窓の自分との出会いには、自分以外の人からのフィードバックが必要です。
くどいようですが、フィードバックをくれる人を大切にしてください。
新しい人・モノ・コトに触れる
出会ったことのない人や場所、モノと出会う。これは説明せずとも未知の窓の自分と出会えることがわかると思います。
ここでは、僕が実際に体験したことを伝えたいと思います。
僕は就職してから、やりたいことわからなくて悩んでいました。少しでもヒントがないかと思って本ばかり読んでいました。
正直費やした時間の割には、知識は増えども効果は出ずって感じでした。
ただ一冊だけ気になる本があったんです。気になったのは本の内容というより、著者の仕事内容が気になったんです。
そこで思い切って著者に会うことにしました。その方はカウンセリングの仕事をしていたので、カウンセリングを申し込めば会えるかなーと思ってたんですけど、人気があってずっと先まで予約がうまっていました・・・
しかーし、ここであきらめません。とりあえずメールだけ送ろうと、気持ちを込めて贈りました。そしたら、時間を作ってくださり会うことができました。
会って話をしたのはたった1時間くらいでした。しかし、その1時間はとても濃厚でした。仕事の内容だけでなく、本から伝わらなかった仕事のやりがい、大変さ、どこでどんな勉強をしたのか。多くのことを教えていただくことができました。
そして、なにより自分の気持ちが高揚していることに気づいたんです。
「あぁ、やりたいこと見つかったかも・・・」
自分の悩みを解決する糸口をつかんだ瞬間だったと思います。
そこから、心理学やカウンセリングの勉強を始め、多くの人に出会いました。
その出会いはどんどん自分の夢を形作ってくれました。
今僕は少しでも多くの人がじぶんらしく幸せな人生を送ることができるように、心豊かに人生を歩むことができるように、少しでも応援できればと思って活動をしています。
これが僕自身の体験です。
新しい出会いは、勇気が必要だったり、面倒だったり感じるかもしれません。でも踏み出せば意外と簡単です。
小さくてもいいんです。一歩だけでいいんです。その一歩を踏み出してください。
まとめ
出会ったことのない自分に出会って、可能性を拡げるには、
- 他人からのフィードバックを素直に受け止める
- 自己開示をする
- 新しい出会いを体験する
でした。
最後まで読んでくれてありがとうございました。