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【書評】『科学的な適職』仕事選びという人生の岐路で役に立つ

どうも てるです。

仕事を選ぶうえで下の3つのうち1つは重視しますよね?多い人は全部って人もいるかもしれません。

これ全部ダメみたいです。就職活動してたとき全部大事だと思ってたけど「科学的に」適職を考えると、実は幻想みたいです。

今回は、「科学的な適職」という本についての感想を書いていきますが、この著者である鈴木祐さんがすごい。

科学論文を10万本読了し、600人を超える海外の学者や専門医にインタビューを行ったそうです。

それらの知識がつまっている本で、仕事を選ぶうえで必須と思える本でした。ではいってみましょう。

※引用がたびたび出てきますが、全て「科学的な適職 鈴木祐著」からの引用です。

なぜ仕事選びを学ぶ必要があるのか

まずそもそも適職とはなーにってなりますよね。

ここでいう適職とは「あなたの幸福が最大化される仕事」を意味します。

とのことです。確かになーと思います。学生のころは楽して安定的にお金稼げる仕事がいいなーなんて思ってましたけど、つまるところ幸せでいたいってことですよね。

憧れの職に就けたのに、幸せではなかったらまったく意味がありません。

あなたが一番幸せになれる仕事。それが適職だそうです。

では、この仕事選びがいかに重要かということを書いていきます。

人生で最も大きい後悔

2012年にコーネル大学が1500人の老人に「人生でもっとも後悔したことは?」と尋ねたところ、一番多かったのはキャリア選択の未練の言葉でした。

若い人が言っているのではなく、多くのことを経験されてきた方々が口をそろえて言ってるんです。多くの経験の中から共通することを後悔してるって言っているのだから、仕事がいかに人生において重要かということですよね。

仕事選びに適していない

仕事が人生において重要というだけでも、仕事選びを学ぶ必要があると思いますが、その仕事選びが人間の脳にとっては苦手分野なようです。

人が職業を選べるようになったのはヨーロッパで能力主義の考え方が進んだ19世紀に入ってからのことですから、人類は歴史の9割以上を「仕事選び」に悩まずに暮らしてきたことになります。

そのせいで人類の脳には、「複数に分岐した未来の可能性」をうまく処理するための能力が進化しませんでした。

大切な仕事選びなのに、その能力が乏しい。多くの人が仕事に関して悩んでいるのがその証拠かもしれませんね。

一日の計画でさえ狂ったりすることもあるのに、これからの人生にかかわる長いスパンのことを予測するのは難しいですよね。

ではその適職を見つけるためにはどうしたらいいかです。

これからは、どうして仕事選びを間違えてしまうのか、どんな仕事が幸せな仕事なのかということをかいつまんで書いていきます。

仕事選びにおける7つの大罪

仕事選びで間違いを発生させる大罪が7つあるようです。

この中から気になった「好きを仕事にする」「給料の多さで選ぶ」「仕事の楽さで選ぶ」に関して思ったことを書きます。

好きを仕事にする

好きを仕事にするって大事だって、スティーブジョブズが言ってたじゃん!って感じですけど、そのジョブズが好きなことを仕事にしていた訳ではないみたいです。

テクノロジーよりもスピリチュアルが好きだったジョブズは、間もなくアタリ社を辞めてインドへ修行の旅に出ていますし、アップルを創業したのもエレクトロニクスへの愛が動機ではなく、ウォズニアックが発明した「アップル1」にビジネスの臭いを嗅ぎ取ったからです。

そうだったんですね。ただこれから言えるのは、好きだったことを仕事にしていないジョブズがアップルで成功したのちに、「好きを仕事に」と言うのだから、最終的には、エレクトロニクスを好きになっていたということでしょうか。

好きを仕事にしても幸せもスキルも得られない

ミシガン州立大学やスタンフォード大学の実験で以下のことがわかりました。

好きなことを仕事にしていた人ほど、「本当はこの仕事が好きではないのかもしれない……」や「本当はこの仕事に向いていないのかもしれない……」との疑念にとりつかれ、モチベーションが大きく上下するようになります。結果として、安定したスキルは身につかず、離職率も上がってしまうのです。

好きを仕事にしていた人のほうが、幸福度が低く、スキルも伸びないということです。

でも確かに好きを仕事にした人が仕事を辞めるということがありました。

ダンスが好きでダンスの仕事についたけど、このままだとダンスを嫌いになるって言ってたのを覚えています。

好きなことと、嫌なことが結びついてしまい、嫌なことが勝ってしまったようです。

情熱は後からついてくる

でも、成功している人たちは楽しそうに好きな仕事してるじゃんって思いますよね。しかし、そうじゃないみたいです。

好きなことを仕事にした訳ではなく、「なんとなくやってたら楽しくなってきた」という感覚から「情熱を持てる仕事」になった。仕事への情熱は、仕事へ注いだリソースの量に比例しており、天職についている人で最初から天職だと思っていた人はほとんどいなかった。

※間接引用

やっていくうちに情熱を感じ、いつの間にか天職になっていたということです。

情熱は後からついてきます。このような情熱の在り方を「グロウス・パッション」と呼びます。

グロウス・パッションを持つことで、天職に出会える可能性があがります。

確かに好きを仕事にするというのは危険だということがわかりました。

しかし、好きを仕事にして成功している人も少なからずいるはずです。

失敗する人と成功する人の違いはなんなんでしょうか。

予想でしかないですが、目的の違いかなと思います。

常に楽しみたい、辛い思いをしたくないという目的から好きを仕事にする。これでは、グロウスパッションを育めるほど努力や我慢をできないでしょう。

逃げの選択のような気がします。

しかし、好きなことを世に広めたいといった、自分以外へ貢献するのが目的というのならうまくいくような気がしました。

人は自分の幸せよりも自分の行いが有効である、貢献しているということを感じたい生き物です。

自分だけのことを考えているとやりがいなどもあまり感じることができないんじゃないかと思います。

給料の多さで選ぶ

お金欲しいですか?と聞かれれば、ほとんどの人が欲しいと言うでしょう。

お金は本当に大事です。しかし、仕事選びでお金を基準とするのは良くないようです。

令和元年に内閣府が発表した「満足度・生活の質に関する調査」では、1万人を対象に世帯年収と主観的な満足度の変化を比べました。(中略)

日本においても世帯年収が300万~500万円を過ぎたあたりから、急に満足度が上がりにくくなるようです。

もしも世帯年収である程度お金を頂けていたら、お金を増やすためにいくらがんばろうが、あまり幸せにならないということです。確かにあるかもと思います。

新卒で就職した会社は大企業だったので、給料はそこそこよかったです。

しかし、まったく幸せではありませんでした。むしろ心労が溜まるばかりで、辛い毎日でした。しっかり十二指腸潰瘍までなりました。

そこから転職して給料は大分下がりましたが、時間に余裕ができたことで、ワークを開催したり、blogを書いたりと自分のやりたいことをやって、サークルで友達と遊んだり楽しく過ごすことができています。

幸福度で言えば、前は100点満点中30点、今は70点って感じですかね。

30点は伸びしろが欲しいので残しました。

ここで言いたいのはお金は大切だけど、他にもっと大切にするものがあるんじゃないですか?ってことです。

仕事の楽さで選ぶ

昨今多くの人がストレスフリーを望んでいます。

そのため楽な仕事がいいのではないかと思いがちです。

しかし、楽すぎる仕事は逆に幸福度を下げてしまします。

アメリカの軍事戦略のリサーチなどを行うランド研究所は、過去に出た大量のストレス研究をレビューしたうえで、「適度はストレス」がもたらすメリットを3つあげています。・仕事の満足度を高める・会社へのコミットメントを改善する・離職率を低下させる

よくよく考えてみると、ハリがある、つまり少しくらい難しくて、ストレスを感じるようなことじゃなければ楽しさも達成感もなにもないですよね。

暇なときほど絶望するときはありません。どれだけ時間がすぎるのが遅いか。

逆に嫌だと思ってたのに集中して取り組んでいるときは、時間も早く進むし、なんだかんだ楽しいんですよね。

仕事であれ、最初は仕事嫌だなーとか言ってるのに、やっているうちにのめり込んで集中していて、達成感を感じてることがたびたびです。

でも、すぐ仕事めんどくさーってなることが多いから不思議ですよね。

だからいつまでもストレスフリーになりたいって言っちゃうんですかね。

今回ぼくが陥ってたなーと思う3つの大罪を挙げましたが、他にも4つの大罪があるので、気になった方は是非本を購入してみてください。

仕事の幸福度を決める7つの徳目

次は仕事の幸福度を決める徳目7つを書いていきます。

ここは簡潔にまとめます。

自由

自由ほど仕事の幸せを左右するものはない。自由に仕事ができ、意見できることが重要。

達成

フィードバックから「小さな達成」を得ることで仕事のモチベーションが大きく上がる。

焦点

唯一役に立つ性格テスト「制御焦点」で仕事へのモチベーションの持ち方(下記2つの型)がわかる。これに業務内容が合っていることが大切。

攻撃型:目標を達成して得られる「利益」に焦点を当てて働くタイプ

防御型:目標を「責任」の一種としてとらえ、競争に負けないために働くタイプ

明確

信賞必罰が明確でない企業では死亡率や精神病の発症率が上がり、タスクの不明確さは、モチベーションが上がらないだけでなく、慢性疲労や頭痛、小器官の不調につながる。

多様

人は変化にすぐ慣れてしまうため、変化がないと飽きてしまう。それを防ぐため、日常で変化を感じることが大切である。

仲間

職場に3人以上の友だちがいる人は人生の満足度が96%も上がり、給料への満足度は2倍になる。人は似た人と仲良くなるため、似た人がいるかどうかが重要となる。

貢献

満足度の高い仕事とは、どのくらい他人の生活に影響を与えられているかである。

※間接引用

これらは人によって重要度が変わってくると思います。

ぼくは自由が一番大切でそれは大きく満たしてるのではないかと思います。

その他もほとんど満たしていて、幸福度は高いのかなと思いました。

だから目指している方向は合っているなと感じることができました。

それと、もっと幸福度を高めるヒントがありました。

それは「仲間」です。

今はほとんど一人でチャレンジしている状態で、blogやワークに関して一緒に開催したり作り上げるという人はいません。

これからそういう人と出会えたらもっと幸福度が上がるのかと思うとわくわくです。

それがわかっただけでもなんか読んでよかったなと思いました。

以上挙げた内容以外にも、

これらが記載されています。盛りだくさんの内容でした。

ぜひぜひ読んでみてください。

ではでは